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Tech Notes

Proxmox UPS導入・自動シャットダウン設定ログ

概要

停電・瞬断時のインフラ保護および安全な自動シャットダウンの構築を行いました。

  • 環境: Proxmox VE (z8g4 / ノード本体のシェルで直接実行)
  • 導入機器: CyberPower CP1200PFCLCD JP (1200VA/780W 正弦波)
  • 使用ツール: PowerPanel for Linux (純正ツール pwrstat)

1. 物理結線とUSB認識の確認

  1. 電源の接続: 絶対に落としたくない機器(Proxmoxホスト、ルーター、PoEインジェクター等)を、UPS背面の「Battery + Surge(バッテリー+雷サージ保護)」コンセントに接続しました。
  2. 通信ケーブルの接続: UPS本体とProxmoxホスト(z8g4)を付属のUSBケーブルで接続しました。
  3. 認識の確認: Proxmoxのシェル(コンソール)で以下のコマンドを実行し、リスト内に Cyber Power System が存在することを確認しました。
lsusb

2. ツールのダウンロードとProxmoxへの転送

⚠️ 【重要】直リンクダウンロードの罠 CyberPower公式のダウンロードリンクは wget 等のコマンドラインからの直接取得を弾く(403 Forbidden や 301 リダイレクトでHTMLテキストが落ちてくる)仕様になっています。そのため、一度PCでダウンロードしてからSCPで転送するルートが最も確実でした。

  1. PCのブラウザでCyberPower公式サイトから PowerPanel for Linux 64bit (deb) をダウンロードしました。
  2. (推奨) PC上でファイル名を powerpanel.deb などの短い名前に変更しておきました。※名前にカッコ () が含まれていると、Windows PowerShellからSCP転送する際にコマンドエラーになるためです。
  3. PCのターミナル(コマンドプロンプトやPowerShell)から、Proxmoxの /root/ ディレクトリへSCP転送しました。
scp C:\Users\ユーザー名\Downloads\powerpanel.deb root@[ProxmoxのIP]:/root/

3. PowerPanel for Linux のインストール

Proxmoxのシェルに戻り、転送した .deb ファイルをインストールしました。

dpkg -i powerpanel.deb

※インストール完了直後、デーモン(pwrstatd)が立ち上がりUPSと通信が確立すると、UPS本体から「ピッ」とビープ音が鳴るのを確認しました。

4. ステータスの監視(動作確認)

ProxmoxからUPSのリアルタイムな状態を取得するため、以下のコマンドを実行しました。

pwrstat -status

【確認ポイント】

  • State: Normal(通電中)
  • Load: 〇〇 Watt(現在の消費電力)
  • Remaining Runtime: 〇〇 min.(現在の負荷でバッテリー給電が何分持つか)
  • (実測参考: z8g4稼働時で Load 117W(15%) / Remaining Runtime 50 min. の圧倒的余裕を確認)

5. 自動シャットダウン設定の最適化(エンタープライズ設定)

⚠️ 【重要】デフォルト設定の罠を解除する 初期設定では「停電(Power Failure)が発生して60秒経過すると、バッテリー残量に関わらず強制シャットダウンする」という設定になっていました。これを無効化し、「バッテリーが枯渇しそうな時(Battery Low)だけシャットダウンする」という本来の運用に変更しました。

① 現在の設定の確認 以下のコマンドで現在の設定値を確認しました。

pwrstat -config

② 「単なる停電」でのシャットダウンを無効化

pwrstat -pwrfail -shutdown off

③ 設定変更の反映確認 再度 pwrstat -config を実行し、以下の状態に変更されていることを確認しました。

  • Action for Power FailureEnable shutdown systemOff (瞬断や短い停電は無視して稼働継続)
  • Action for Battery LowEnable shutdown systemOn (残り5分 または 残量35%で安全にシャットダウン)